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UR-MR100 概要
2002年8月25日に開業したほうよ海道線の快速「ストレイト・エクスプレス」(現在は特急)に投入すると同時にICT第1号としてICT130km/h対応の高速特化バージョン、UR-MR100を新造した。今回は3両編成(2M1T)を9本導入、UR-ICT100系をベースにしている。
1.車体
60%が潮風の吹くところを走るので、塩害対策として車体はステンレスとして、中空押出形材のダブルスキン構造を採用。ステンレスの弱点だった重量の軽量化・コストダウン・簡素化を目指した。窓はすべてにUVカットガラスをしよう。ドアは新しい列車のイメージを乗客に表現する意味で両開きプラグドアを採用した。
2.客室
車内はパールホワイトを基調に床は青と黄に黒点を規則正しく配したFRPを用いた。座席は長時間の走行に備えてオールリクライニングシートを採用。UR-KE1000に使われているハイバックシートを若干形状改良したもの(テーブルひじかけ内収納式)で、UR-CET100系のものと同じ色である。出入口付近にスモークガラスを取り付けて半デッキを作り、そのガラスに液晶モニターを備える。さらに、出入口に枕木方向に配したLED次駅案内も備える。(このあたりはUR-ICT100と同じ)
また、座席直下の床はFRPの上にカーペットを敷いている。2号車はトイレ・スモーキングエリアを設けた多目的な車両で車椅子スペースも付いている。
3.運転室
UR-ICT100系とほとんど同じでワンハンドルマスコンに液晶計器盤や、車内・ホームモニターを備えて駅収ワンマンタイプにしている。このほか、全自動解結装置を追設している。
4.走行関係
制御系はIGBT素子を使ったVVVFインバータ+PWMコンバータ制御で3レベル変圧式である。台車はUR-ICT100系と同じ連接台車を持つが、ヨーダンパが取り付けられた。交流の誘導電動機を使って、DDM方式のMT比1:1の平行カルダン式である。ブレーキ方式は電気指令式電空併用回生ブレーキで、電空自動ブレンディング制御のACBが備えられている。
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UR-MR100は9本27両全車が新設の伊予鉄道事業部に配置され、ワンマン快速運転を中心に大分〜松山を往復している。現在は、特急用CET車両のUR-ME1000が加わったため、普通列車用として運転されている。
○ 前頭部
○ 先頭車側面
○ 中間車側面
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